あと一ヶ月もすれば夏休みが始まるといったところでしょうか。もう既に夏休みを意識されている方もいらっしゃれば、そうではない方もいらっしゃるでしょう。
「夏を制する者は受験を制す」「夏は受験の天王山」などとよく言われますので、多くの受験生の方は身を引き締めて夏休みを迎えるでしょうが、だからと言って、むやみやたらに勉強をすればよいというわけではありません。
「【時期別】実際に浪人を体験した私が試した英語の勉強法」でも書きましたが、私は夏休みの使い方を大きく失敗しました。
そこで今回は夏休みにおける英語の勉強について私なりのアドバイスを書いていきます。これを読んで上手に夏休みを活用してください。
なぜ私は失敗したのか?
冒頭にも書きました通り、私は夏休みの使い方を間違えてしまいました。理由は簡単で自分のレベルに合わない難しい参考書、問題集を使っていたからです。
具体的に言えば第一志望の過去問やそれに準ずるレベルの問題を解いていました。しかしこれは全く意味のないことだったと後になってから気づきました。そうなると修正が非常に大変になってきます。限られた時間の中、必死に試行錯誤して試験本番までに強引に間に合わせるような形になってしまいました。
私のようにならないために、今回の記事で英語に関して夏休みにやるべきことを明言します。
英語の何をやるべきか?
英語に関して夏休みにやるべきこと、それは夏休み以後の長文読解の勉強に向けて、基礎作りをしておくことです。長文読解の基礎とはすなわち語彙(特に基本的なレベルのもの)、文法、英文解釈を指します。
語彙、文法、英文解釈を完璧にしていくことが夏休みの目標です。この三つができているか、できていないかのよって長文読解力の成長具合が大きく変わっていきます。
語彙がわからなければ文法、英文解釈以前の話です。何も読めません。語彙がわかったとしても文法や英文解釈がわからなければ何となくしか読めませんので、文章の難易度が上がるにつれてどんどん長文が読めなくなっていきます。
したがって語彙、文法、英文解釈という三つの基礎がなければ、長文読解力は頭打ちになってしまうのです。
長文読解ができるようになるためには長文をひたすら読めばよい、と考え、基礎がないまま長文読解に取り組み続ける方もいらっしゃいますが、私としてはおすすめしません。それは基礎を完璧にした後でやるからこそ身になるのです。
遠回りにも見える語彙、文法、英文解釈という三つの基礎をしっかり勉強しておくことが一番の近道となります。ここからは参考書、問題集を挙げながら語彙、文法、英文解釈の勉強内容を解説していきます。
語彙
語彙については皆さんが持っている使いやすい単語帳、熟語帳を使っていただければよいと思います。長文読解のための語彙ということになりますので、英語を見て日本語が答えられるようにしておくべきでしょう。以下主要な単語帳、熟語帳を載せておきます。
当然のことながら夏休みだけやればよいわけではありません。夏休みが終わっても語彙の勉強は続けましょう。暗記はひたすら続けることが大切です。
文法
基本的な文法の勉強法は、高校で学ぶ文法項目を網羅した文法問題集(例えばNextage)を解きつつ、わからない部分は高校英語の文法を網羅した文法書(例えばForest)で調べていくというものです。
どの問題を聞かれても理由とともに正確に答えられるようになるまで、これを繰り返していきます。わからない部分を一つも残さない勉強を目指しましょう。
Nextageよりもやや難しいのが以下の問題集です。
以下の二つはおすすめの文法書です。他にもたくさんありますが、私が使ったことがない、あるいは夏休みに使うにはレベルが高いという理由で省いております。
英文解釈
英文解釈は以下の参考書をおすすめします。
慣れるまでは、英文にS,V,O,Cや[]()<>を書き込みながら丁寧に英文解釈をしていきます。英文解釈をする際、[]()<>などの括弧はそれぞれ名詞句(節)、形容詞句(節)、副詞句(節)に対応する、といったように自分の中で対応関係を決めておくことをおすすめします。こうすることで、自分がその部分をどのように解釈したのかが明確になり、いい加減な英文解釈になることを回避できるからです。
そして一通り英文解釈をした後で解説を見て、自分の英文解釈と照らし合わせ、自分の英文解釈が正しいのか、間違っているのか、を確認します。
一週、二週を経て、英文解釈に慣れてきましたら、今度は何も書き込まずに英文解釈してみてください。頭の中で文の構造を考えるのです。これを何度も何度も繰り返し、無意識レベルでできるようになるまで頑張ってください。
ここまでやらなければ英文解釈は実戦で使いものになりません。本番の長文読解で英文に書き込んでいますと、時間がかかりすぎて試験時間内に読み終わらないのです。
最後に
長文読解の基礎作りのために語彙、文法、英文解釈を完璧にしよう、という内容でした。焦って闇雲に勉強せず、是非とも本当の意味での勉強ができることを祈っています。
夏休みはその名の通り「休み」なので怠けがちになります。しかしここが勝負どころです。夏休みが過ぎればまた学校が始まってしまいます。まとまった時間はもうやってきません。精一杯集中して悔いのない夏休みを送りましょう。