日本語タイトル | 公示地価が8年ぶりに最高値を更新。 |
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英語タイトル | Posted land prices mark 1st rise in 8 years |
日付 | Mar 23, 2016 |
サイトのURL | http://newsonjapan.com/html/newsdesk/article/115722.php |
日本語の関連記事 | http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160322-00000088-jij-pol |
英文が難しいと感じた方は日本語の関連記事で内容を把握してから英文を読んでみてください。
Land prices in Japan as of Jan. 1 rose for the first time in eight years, reflecting a recovery trend in the country’s economy, a land ministry survey showed Tuesday.
日本語訳
1月1日時点で日本の地価が8年で初めて上昇し、日本の経済において回復の兆しを反映していると火曜日に国土交通省の調査が示した。
単語・熟語
as of A:A現在で、Aの時点で
構文
タイトルのinは所要時間を表しています。
ex)I visited five countries in six days. 私は6日間で5か国を訪れた。
(ウィズダム英和辞典より引用)
このinは「〜間で」と訳すことができますが、より厳密に考えるならば「私は5か国を訪れるのに6日間を要した」となります。
同様にタイトルも「公示地価が最高値を更新するのに8年を要した」と考えられます。
このinは「(今から)〜後に」のinとほぼ同じもので、未来形などとともに使われると「(今から)〜後に」と訳した方がよいでしょう。ただ、どちらも所要時間という意味では仲間と言えます。
ex)I’ll be back in ten minutes. あと10分したら戻ります。
(ウィズダム英和辞典より引用)
in ten minutesで「(今から)10分後に」ですが、「私が戻るのに10分要する」と考えることもできます。
ex)I’ll read this in a week. これを一週間で[一週間後に]読みます。
(ウィズダム英和辞典より引用)
しかし、この例文のように「一定期間続く行為を表す動詞では文脈によっては意味が異なる場合があるので注意(ウィズダム英和辞典より引用)」が必要です。
forにも似たような意味があったと思われる方がいらっしゃると思うので、念のため以下の内容をアンカーコズミカ英和辞典より引用させて頂きました。
I hope to learn Korean in a year. 一年で韓国語を覚えたい。(達成の意を含まずに、単に行動を続ける期間を表す時にはforを用いる: I hope to study Korean for a year.)
The average of posted land prices in 25,255 surveyed locations across Japan went up 0.1 percent from a year before, reversing a downtrend that had been in place since 2009, when the world was mired in a financial crisis exacerbated by the collapse of U.S. investment bank Lehman Brothers in September 2008.
日本語訳
調査した全国2万5255地点の公示地価の平均は前年から0.1%上昇し、アメリカ合衆国の投資銀行であるリーマン・ブラザーズが2008年9月に崩壊したことによって悪化した財政危機に世界は陥った2009年以来、当たり前のようであった景気の下降傾向を逆転させたのだ。
単語・熟語
downtrend:(景気の)下降傾向
be mired in A:Aに陥る(mireには「ぬかるみ」「泥沼」「窮地」という意味があります。関連づけて覚えましょう)
exacerbate:〜を悪化させる
collapse:崩壊
in placeの訳が難しいと思います。in placeは「適所に、当然あるべき場所に」という意味ですが、これをこのまま使ってもよくわからない日本語訳になってしまいます。
ここでは「2009年以来、不況が当たり前のように存在していた」と解釈しましょう。要は「ずっと不況から抜け出せない。不況であることが当たり前」といった暗い風潮が漂っていたと言いたいのでしょう。背景も加味して訳してあげるのがポイントです。
ちなみにhad been in placeと過去完了形になっていますが、これは2009年(大過去)からreversing(分詞構文ですが過去を表します)の間を記述しています。完了形については「英語の完了形のイメージをつかむ。。」で解説しましたので、お時間がありましたらお読みください。
構文
「, when」は非制限用法の関係副詞です。関係副詞以降が2009年を説明しています。一応、非制限用法ですが制限用法のように訳しても今回は問題がないのでそのように訳しました。
in September 2008はwas miredではなくthe collapseを修飾する形容詞句です。was miredを修飾していると考えると、「2009年に2008年9月に世界が財政危機に陥った」というように時間が二つ示されておかしなことになってしまうからです。
While the average posted price of residential land fell 0.2 percent, that of commercial land climbed 0.9 percent.
日本語訳
住宅地の平均公示地価は0.2%下がったが、商業地は0.9%上がった。
構文
that of commercialのthatはthe average posted priceです。このようにof句を従える場合は普通thatを用います。the oneも文法的には間違いではありませんが不自然に感じられます。複数形を受ける場合はthatではなくthoseにしましょう。
またこのthatはわざわざ訳さないことが多い(上の日本語訳も「商業地の平均公示地価」ではなく「商業地」となっています)ので、英語にする際に忘れないように注意してください。
写真はリンク先から引用。
それなりに探したんですけど「土地!」という感じの画像ってなかなか見つかりませんね。当たり前のものなのにそれを表現するとなると難しい。興味深いと思います。
PDF版はこちらです。