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【英文冒頭解説】Googleがポケットに入れたまま使えるデジタルウォレットをテストしている

投稿日:2016年03月04日(金)
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日本語タイトル Googleがポケットに入れたまま使えるデジタルウォレットをテストしている。
英語タイトル Google tests digital wallets that can stay in pockets
日付 Mar 4, 2016
サイトのURL http://www.japantoday.com/category/technology/view/google-tests-digital-wallets-that-can-stay-in-pockets
日本語の関連記事 http://japan.cnet.com/news/service/35078851/

英文が難しいと感じた方は日本語の関連記事で内容を把握してから英文を読んでみてください。

SAN FRANCISCO —Google is testing ways to let people use digital wallets without having to even take smartphones out of their pockets.

日本語訳

ポケットからスマートフォンを取り出すことさえ必要のないデジタルウォレットを人々が使えるようにする方法をGoogleはテストしている。

単語・熟語

letは「許可」の意味を持ちますが、これは同時に「可能」の意味を持っていると解釈することができます。例えば、運転免許は運転を「許可」するものですが、これは同時に運転をすることができるという「可能」を表すものでもあります。したがって、letは必ずしも「許可」で訳さなければならないというわけではありません。時には「可能」で訳した方がうまくいきます。今回は「可能」で訳しました。ちなみにこの考え方はallowでも同じです。

構文

have to doは「〜しなければならない」という意味ですが、否定文では「〜する必要はない」となります。今回はwithoutと一緒に使われていますので、「〜する必要はない」と訳しましょう。

The Internet colossus is dabbling with ways to make its Android Pay system for smartphones hands-free, with verification by facial recognition, Google product manager Pali Bhat said in a blog post.

日本語訳

このインターネット大企業はAndroid Payを、顔認識による確認を使い、スマートフォンを操作しないシステムにする方法に手を出した、とGoogleの製品管理担当シニアディレクターを務めるPali Bhatはブログの投稿で語った。

単語・熟語

colossus:巨人/巨大企業
dabble:(〜に)首を突っ込む、手を出す(in, with, at)
verification:確認

構文

smartphones hands-freeが少し難しいと思いますが、これは「操作しないスマートフォン」程度に訳せればよいと思います。英文を読んでスマートフォンを操作しなくても支払いができるとわかれば問題ありません。

Google product manager Pali Bhatの訳は日本語の参考サイトから引用しました。

“Imagine if you could rush through a drive-thru without reaching for your wallet, or pick up a hot dog at the ballpark without fumbling to pass coins or your credit card to the cashier,” Bhat said.

日本語訳

「財布を取り出すことなくドライブスルーを利用できたり、硬貨やクレジットカードをレジ係に出そうとしてもたつくことなく野球場でホットドックを受け取ることができたらと考えてみてください」とBhatは話した。

単語・熟語

imagine if:(実際には違うが)もし〜だったらと考えてみなさい(if節中は仮定法)
rush A through [through A]:Aを急いで処理する
drive-thru:ドライブスルーの(店)
reach for A:Aを取ろうとする、求めて手を伸ばす
ballpark:野球場
fumble:(〜をしようとして)不器用な手つきで扱う、いじくる(to do)

構文

fumbleの訳ですが、そのまま辞書通りに訳してもぎこちないものになってしまいますので、fumbleからかけ離れない程度に上手な訳を考えましょう。

毎回辞書に載っている通りの訳が通用するとは限りません。その場合は自分で類語表現を探すしかないのです。こういったことがあるので、和訳では英語力だけでなく日本語力も求められると言われます。

個人的に気になったのが二文目のmake its Android Pay system for smartphones hands-freeです。この書き方は正確ではないと思います。

以下はGoogleのHands Freeの公式ホームページから引用したものです。

How is this related to Android Pay?

Hands Free is a separate app and is not related to Android Pay.

Googleは「Android PayとHands Freeとの間に関係性はない」と述べていますので、よりGoogleの発言に寄り添うのであれば、make its Android Pay system for smartphones hands-free, with verification by facial recognitionと書かない方がよいでしょう。このmakeを仮にOを導くmakeと考えても「顔認識による確認を使い、スマートフォンを操作しないAndroid Payシステムを構築する(its Android Pay systemをOと捉える)」となり、Hands Freeとの関連性が否定できません。もちろん私の今回の記事のようにOC(O=its Android Pay, C=system)と解釈して訳した場合でも、Hands Freeとの関連性が否定できません。ここではhands-freeですからHands Freeというアプリそのものではありませんが、Android PayとHands Freeには関係があると誤解する可能性があります。

ただ、このニュース記事を書いた方がHands Freeそのもののみを紹介するよりも、Android Payにhands-free機能を加えたものとイメージしてもらった方がわかりやすいかもしれないと考えてのことであったのかもしれません。私はその可能性を考慮してmake Oではなくmake OCと解釈しました。

しかしいずれにせよ、完全にミスリードがないとは言い切れないでしょう。公式ホームページでわざわざ「関連性がない」と明言するわけですから、それだけGoogleは前もって想定される質問、疑問に答えようとしている、あるいは新しいサービスとして世に送り出していきたいという考えがあるのではないでしょうか。

一つのニュースに対して複数の記事を読むことを私はおすすめします。今回の私の見方は少々細かすぎるかもしれませんが、皆さんも一つの記事を鵜呑みにしないようにしましょう。もちろんこれはメディア批判などではありません。たくさんのメディアがあるからこそ、それぞれのメディアの報道内容を比較して「これは納得できる、正しいだろう」と思えるものを自分で選び取っていく姿勢が、情報の多い現代では重要だと思いませんか。当然それはこの「英文つまみ食い」においても同じことで、最終的には皆さんが自分で考えて情報を選び取っていく必要があるでしょう。

写真はリンク先から引用。

PDF版はこちらです。

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