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【英文冒頭解説】重力波が発見され、アインシュタインの理論を裏づけた

投稿日:2016年02月13日(土)
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日本語タイトル 重力波が発見され、アインシュタインの理論を裏づけた。
英語タイトル Gravitational Waves Detected, Confirming Einstein’s Theory
日付 Feb 11, 2016
サイトのURL http://www.nytimes.com/2016/02/12/science/ligo-gravitational-waves-black-holes-einstein.html?_r=0
日本語の関連記事 http://japanese.engadget.com/2016/02/11/mit-100/

英文が難しいと感じた方は日本語の関連記事で内容を把握してから英文を読んでみてください。

A team of scientists announced on Thursday that they had heard and recorded the sound of two black holes colliding a billion light-years away, a fleeting chirp that fulfilled the last prediction of Einstein’s general theory of relativity.

日本語訳

科学者のチームは木曜日、(地球から)10億光年離れたところで衝突している二つのブラックホールの音を聞き記録したと発表した。その音はアインシュタインの一般相対性理論の最後の予測が的中したことを示すさえずり音であった。

単語・熟語

collide:衝突する
fleeting:ちょっとした
chirp:(小鳥・虫などの)鳴く声[音]

構文

a fleeting chirpはthe soundと同格です。もちろん一度に全部を訳してもよいのですが、あまりにも長くなってしまいわかりにくくなるので、a fleeting chirpの前で一度文を切りました。

That faint rising tone, physicists say, is the first direct evidence of gravitational waves, the ripples in the fabric of space-time that Einstein predicted a century ago. (Listen to it here.) It completes his vision of a universe in which space and time are interwoven and dynamic, able to stretch, shrink and jiggle. And it is a ringing confirmation of the nature of black holes, the bottomless gravitational pits from which not even light can escape, which were the most foreboding (and unwelcome) part of his theory.

日本語訳

その微かな上昇調は、アインシュタインが100年前に予測した時空の布地におけるさざ波と言える重力波の初めての直接的な証拠であると物理学者達は語る。(その微かな上昇調はここで聴ける) それは、時間と空間が織り合わされ、動的で、伸びたり縮んだり揺り動くことができるようなアインシュタインの宇宙像を完成させる。そして、光さえも逃れることのできない底なしの重力の穴であるブラックホール、それはアインシュタインの理論の最も好ましくない予測であった(そして歓迎されていなかった[ありがたくなかった])部分だが、その性質の確たる裏づけでもある。

単語・熟語

ripple:さざ波
interweave:を織り合わせる
dynamic:動的な
jiggle:せわしく揺れ動く
ringing:はっきりとした(「音」ということで「鳴り響く」とかけるために意図的に使用していると思います)
bottomless:底のない
pit:穴
foreboding:好ましくない前兆

構文

gravitational wavesとthe ripplesは同格です。

physicists sayが文の途中に挿入されていますが、これはPhysicists say that that faint rising tone〜a century ago.と同じであると考えてください。

Listen to it hereとIt completes、And it isのItはThat faint rising toneを指しています。

, which were the most foreboding (and unwelcome) part of his theoryのwhichはblack holesです。またこのblack holesはthe bottomless gravitational pitsと同格です。

アインシュタインの一般相対性理論では時空というのはゴムみたいなものでぐにゃぐにゃに曲がると述べられており、重力はそのゴムが凹んだところに落ちていくようなイメージで表現されています。そういう意味合いからthe fabric of space-timeやinterwoven and dynamic, able to stretch, shrink and jiggleと書かれているのです(ゴム=布)。

More generally, it means that a century of innovation, testing, questioning and plain hard work after Einstein imagined it on paper, scientists have finally tapped into the deepest register of physical reality, where the weirdest and wildest implications of Einstein’s universe become manifest.

日本語訳

より一般的には、アインシュタインが論文で重力波を想像してから、革新と試験、探求、そして単調で激しい仕事の100年間、科学者達は物理的に存在するものの中で最も高度な検出装置を最後に利用し、そしてそこ(最も高度な検出装置)ではアインシュタインの世界における、最も不思議でわくわくするようなことが明白になることをこの発見は意味する。

単語・熟語

期間+after+完全文:(完全文)した(期間)後に
paper:論文
tap into A:Aを活用する

構文

構文を取るのはそれほど難しくないでしょうが日本語訳にするのが大変ですね。こういった文章は無理に日本語にするよりも英語のまま読んでしまった方が簡単でしょう。私の拙い訳で申し訳ないのですが、それを参考に英語のまま理解するように努めてください。

the deepest register of physical realityは文脈に合うように意訳しています。

itが二つ出てきますが、これらのitが何を指すのかは非常に難しい問題です。the faint rising toneとするのも考えられますが、それではちょっと意味がおかしい文になります。ここでは文脈からitの意味するものを考えましょう。

一つ目のitは「重力波が観測できたこと、発見されたこと」を指しています。何か特定の名詞を指しているのではありません。これまでの話の流れから「この発見」と言いたいのではないかと推測できます。

二つ目のitは「重力波」です。アインシュタインが論文の中で想像したものですから「重力波」と考えるのが適切でしょう。

itについては「it, this, thatの意味と違いを例文とともに解説」で説明しましたが、これらのことを頭に入れたとしても簡単には訳せないことが多いと感じます。それはやはり文脈でitの意味するものが変わってきてしまうからです。

構文はいつも通りの難易度だったと思います。確かに一文一文が長くわかりにくい箇所もあるかもしれませんが、ある程度英文解釈を学んだ方にとってはそれほど難しくありません。しかし構文が把握できたとしても読みにくいと思いませんでしたか? 日本語でも同じですが専門的な文章を理解するにはその背景知識が必要です。難しい文章は英語でも変わらずそれなりの知識を要求してきます。もし単語・熟語や文法、英文解釈など一通り勉強したのにも関わらず英語が読めないのであれば、知識や一般常識が足りないのかもしれません。知識は一朝一夕で身につくものではありませんので日頃から知識を蓄えていくことをおすすめします。

本文中で出てきたthe faint rising toneはこちらで聴けます。

写真はリンク先から引用。

PDF版はこちらです。

余談ですが、以前以下の本を読んで相対性理論を少し学んだことがあります。数式などはあまりなく厳密ではないと言えばその通りなのですが非常にわかりやすいので個人的にはおすすめの本です。

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