今回は強調構文について説明していきます。
強調構文
(1)John saw a black bear in the forest yesterday.
(2)It was John that[who] saw a black bear in the forest yesterday.
(3)It was a black bear that John saw in the forest yesterday.
(4)It was in the forest that John saw a black bear yesterday.
(5)It was yesterday that John saw a black bear in the forest.
日本語訳
(1)ジョンは昨日森の中でクロクマを見た。
(2)昨日森の中でクロクマを見たのはジョンだった。
(3)昨日ジョンが森の中で見たのはクロクマだった。
(4)昨日ジョンがクロクマを見たのは森の中だった。
(5)ジョンが森の中でクロクマを見たのは昨日だった。
例文は表現のための実践ロイヤル英文法から引用しました。(1)を強調構文にしたのが(2)~(5)です。
(2)はS(John)、(3)はO(a black bear)、(4)と(5)は副詞(句)(in the forest、yesterday)を強調しています。強調したい語をit is[was]とthatで挟むと考えれば問題ありません。ちなみに(2)のように強調したい語が人の場合、thatの代わりにwhoやwhomを使うことができます。物の場合にはwhichを用いることもあります。
(6)What is it that makes us humasns?
(7)It was not until I came to Japan that I began to study Japanese.
日本語訳
(6)我々を人間たらしめているものは何であるか?
(7)私が日本語を勉強し始めたのは、来日してからです。
どちらの例文も表現のための実践ロイヤル英文法から引用しました。
(6)は疑問詞、(7)は副詞節を強調しています。疑問詞を強調する場合は倒置しますので語順に注意してください。
このように強調構文は、S、O、副詞(句、節)、疑問詞を強調することができます。しかし、Vや形容詞は強調できません。
形式主語構文との違い
おそらく強調構文だけなら皆さん問題ないと思いますが、強調構文と形式主語構文との違いの話になると途端にわからなくなる方がいらっしゃいます。見分け方のポイントをまとめておきましょう。
- 強調構文のitは何も指していない。
- It is[was] 副詞(句、節) thatという形なら強調構文。
- It is[was] 形容詞 thatという形なら強調構文ではない。
この3点を覚えておけば強調構文と形式主語構文を見分けることができます。
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