2017年度のセンター試験については以下の通りです。
いよいよセンター試験が始まりました。うまくいった方もいらっしゃれば、緊張して思うようにいかなかった方もいらっしゃるでしょう。
しかし大学入試はまだ始まったばかりです。これから私立大学の入試が始まります。そこで今回は2016年度のセンター試験の第2問Aの文法問題を解説しようと思います。というのは、センター試験の内容は基本ですので私立大学で関連した問題が出題されてもおかしくないからです。
できた方もそうでなかった方も、模試と同じように復習して次の試験に活かしましょう。
The train ( 8 ) when I reached the platform, so I didn’t have to wait in the cold.
選択肢
(1)had already arrived
(2)has already arrived
(3)previously arrived
(4)previously arrives
when I reached the platformに注目してください。これによって時は過去であることがわかります。したがって、現在完了の(2)と現在形の(4)は間違いです。
過去完了の(1)と過去形の(3)が残りました。
後半にso I didn’t have to wait「だから私は待つ必要がなかった」と書いてあります。つまり電車に乗れたということですから、電車の到着時間が私の到着時間よりも早かったとわかります。
過去完了を入れると、電車の到着時間の方が私の到着時間よりも早かったことになります。
過去形を入れると、「電車の到着時間と私の到着時間が同じであった」ということになりますが、previously「前もって」があるので不自然です。
またwhenを用いると、連続する二つの出来事を表現することができ「私が到着して電車が到着した」となりますが、やはりpreviouslyがあるため奇妙です。結局previouslyのせいで時系列がわからなくなってしまうのです。
したがって答えは(1)です。
完了形については「英語の完了形のイメージをつかむ」で解説しましたので参考にしてください。
訳は「私が駅のホームに到着した時、既に電車は到着していたため私は寒い中待つ必要がなかった」となります。
( 9 ) Tokyo has a relatively small land area, it has a huge population.
選択肢
(1)Although
(2)But
(3)Despite
(4)However
この問題では文の意味を理解する必要はありません。構文さえわかればすぐに解けます。
この文は「SVO, SVO」となっています。したがって二つの文をつなげる接続詞を用意しなければなりません。それが可能なのは(1)Althoughだけです。Butは等位接続詞ですが、この位置では二つの文をつなげられません。Despiteは前置詞、Howeverは副詞という理由でそれぞれ間違いです。
訳は「東京は比較的小さい地域だが、非常に多くの人口を抱えている」です。
Children ( 10 ) by bilingual parents may naturally learn two languages.
選択肢
(1)bringing up
(2)brought up
(3)have brought up
(4)were brought up
文の構造をつかめるかどうかが鍵となります。この文のVはmay learnです。したがってVになってしまう(3)と(4)は間違いです。
bring up A[A up]で「Aを育てる」という意味で、Oを必要とします。(1)のbringing upでは他動詞なのにOがありませ。したがって、空欄には(2)が入ります。
訳は「バイリンガルの両親に育てられた子供は自然に二つの言語を習得することがある」です。
My sister was not a serious high school student, and ( 11 ).
選択肢
(1)either I was
(2)either was I
(3)neither I was
(4)neither was I
「〜もまた」という意味のeither(副詞)は否定文でしか使われません。肯定文ではtooなどを使いましょう。
neitherは否定語です。したがって疑問文倒置が起こります。(4)が正解となります。
訳は「私の姉(妹)は真面目な高校生ではなかったが、私もまた真面目な高校生ではなかった」です。
Before the movie begins, please ( 12 ) your mobile phone is switched off.
選択肢
(1)keep
(2)make sure
(3)never fail
(4)remind
これは動詞の使い方を問う問題です。空欄の後にはSVCという完全文が続いています。したがって空欄には節を導く動詞が入らなければなりません。そして節を導くのは(2)のみです。正解は(2)となります。
訳は「映画が始まる前に携帯電話の電源が切れていることを確認してください」です。
We have made good progress, so we are already ( 13 ) schedule.
選択肢
(1)ahead of
(2)apart from
(3)far from
(4)out of
ahead of schedule「予定より早く」を知っていればすぐに解けます。ただこれを知らなくても前置詞のイメージがわかっていれば問題なく正解を選ぶことができます。
We have made good progressの意味がわかれば、so we are already ( 13 ) scheduleで何を言いたいのかが推測できます。「スケジュールよりも前」のような意味になれば辻褄が合います。したがって、「前」というイメージを持ったahead ofが正解になります。
また、この問題は問題文を読まずに選択肢を見ただけでも解くことができます。(2)(3)(4)を見ると、どれも「離れる」というイメージがあります。つまり三つとも同じイメージを持っているので、これらのうちどれか一つでも正解になってしまえば(1)を除く他の選択肢も正解でなければおかしくなってしまいます。したがって(1)が正解だとわかります。
訳は「私達はどんどん上達[進歩]しているので既に予定より早いです」です。
Thanks to their ( 14 ) comments after my presentation, I felt very relieved.
選択肢
(1)friendly
(2)nicely
(3)properly
(4)warmly
空欄には形容詞が入ることがわかれば、あとは知識問題です。選択肢の中に形容詞は(1)だけですから、正解は(1)です。
訳は「プレゼン後の優しいコメントのおかげで、私は安心した」となります。
( A ) you’ve completed this required class, you ( B ) be able to graduate.
選択肢
(1)A:If B:won’t
(2)A:Unless B:would
(3)A:Until B:won’t
(4)A:While B:would
文の意味から考えると正解は(3)になります。
訳は「あなたがこの必修授業を修了するまで卒業できません」です。
Wood ( A ) be used as the main fuel, but nowadays fossil fuels ( B ) widely.
選択肢
(1)A:used to B:are used
(2)A:used to B:have been used
(3)A:was used to B:are used
(4)A:was used to B:have been used
まず( A )には過去の(規則的な)習慣を表すused toが入ります。be used to A「Aに慣れている」という意味ですからここでは間違いです。
後半はnowadaysから現在形を用いるべきでしょう。辞書で調べてみますと、nowadaysは現在完了[進行]形、過去形でも使われると書いてありますが稀です。したがって正解は(1)となります。
訳は「主な燃料として以前は木が使われていたが、最近では石油が広く使われている」です。
( A ) so considerate ( B ) him to come and see his grandmother in the hospital every day.
選択肢
(1)A:He is B:for
(2)A:He is B:of
(3)A:It is B:for
(4)A:It is B:of
It is 形容詞 of 人 to do.の構文です。forではなくofを使う場合では、形容詞が人の性質を表しています。considerateは人の性質を表す形容詞ですからofが適切です。したがって正解は(4)となります。
訳は「毎日入院中の祖母に会いに来てくれるなんて彼はとても思いやりがある」です。
全体の問題・解答はこちらを参考にしてください。
「2016年度大学入試センター試験英語第2問B」と「2016年度大学入試センター試験英語第2問C」も解説しました。